男性不在のオタクライフ 腐女子のつづ井さん感想

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腐女子のつづ井さん (MF comicessay)

腐女子のつづ井さん (MF comicessay)

おとといの日記で、私は本でも服でも食べ物でも頻繁にネット通販で買うと書きました。
本の場合、好きな作家さん・作品以外のものをどうやって選んで買うかといえばTwitterやブログ、ネットニュースで紹介されているのを見て直感的に「面白そう」と感じたものを買う場合がかなり多いです。
そんな感じで出会ったのが『腐女子のつづ井さん』という漫画です。



腐女子というのはアレですね。
ゾンビなど身体が腐った状態の女性キャラクター。人外やモンスター娘の亜種ってやつ。
嘘です。
そういう場合もありますが、wikipediaなどに解説されているように男性同士の恋愛(BOYS LOVE=BL)を扱った作品を好む女性の呼です。
なんとなくオタクな趣味をもつ女性=腐女子という風に思われていますが、上記の通り、腐っているのはBLを好む方です。
BL嗜好をもたない女性からすれば、「私、腐女子じゃありませんし?」となりますのでくれぐれも「アニメとか漫画好きなの? へ~腐女子ってやつ?」とは大きな声で言われませんようお気をつけください。


さて、『腐女子のつづ井さん』はどういう漫画かというと。

大切なことは全て薄い本が教えてくれた――。
ツイッターで人気爆発の腐女子コメディーがついに書籍化!
物心つくよりも先にBL妄想に目覚めていた一介の腐女子・つづ井さんと
仲間たちの喜び多い日常をつづるエッセイ漫画!
~amazonより~

(一介の腐女子ってなんやねん)
ものすごくざっくり紹介してしまうと オタク・腐女子あるあるエッセイ漫画です。
ドン!

よくあるやつですよ。
あらすじだけ読んだら。
今までにも腐る程そういう内容の漫画が出てるジャンルです(腐女子なだけに。ヨホホホホ)←えらそう。

有名どころで言えば『となりの801ちゃん』。

となりの801ちゃん (Next comics)

となりの801ちゃん (Next comics)

最近なら『このマンガがすごい!2016』オンナ編第1位作品『ヲタクに恋は難しい』。
ヲタクに恋は難しい (1)

ヲタクに恋は難しい (1)

『ヲタクに恋は難しい』は以前LIGさんでレビューを書かせていただきました*1
やや毛色が違うところに行くと『31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる』といった婚活を絡めているものなんかもあったりします。
31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる (ウィングス・コミックス)

31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる (ウィングス・コミックス)

漫画もアニメもめっちゃ詳しい訳ではないけれどそこそこ好きで、薄い本(同人誌)読むのも好きだし、たまにBL読んで感動して泣いたりしているくらいの私は「まぁ、つづ井さんもおもしろいことはおもしろいんだろうな~」くらいのナメた気持ちで読みにかかったら・・・。


ヤバい。
めっちゃわかる・・・。
バス停1つ乗り過ごすくらい没頭して読んでました。


私は腐女子です、ってはっきり言っちゃう程BLが大好き! とは言わない私でも「わかる・・・」ポイントがいっぱいあった。
大好きな漫画・アニメの連載・放映を追っかけて、グッズ・ブルーレイに貢ぎ、好きになりすぎて独自の解釈というか妄想が膨らみ、身の回りの小さなことまでも推しキャラへの想いに繋げて考えられる思考パターンが形成されて生きているのが楽しい! みたいな。
こういう感覚って、何にでも当てはめられますよね。
アイドルにだって、芸人さんにだって、スポーツ選手にだって、歴史上の人物にだって、動植物にだって。
この「わかり感」はたぶん2DKの系譜。

2DKとは・・・
若手俳優をこよなく愛する社会人女子「こむぎ」と「きなり」。
働いて、好きな子・応援したい子(推し)を追いかけることに全力で金と時間と体力を捧げる二人のあれこれを描いたルームシェア物語 。

2DK 2013 WINTER (KCデラックス モーニング)

2DK 2013 WINTER (KCデラックス モーニング)

つづ井さんも2DKも「追っかけ行為が生きる糧と言う子たちってみんなかわいくていきいきしてる(そして時々ちょっとおかしい)」感じが溢れていて、そんな彼女たちを見ていられるのが楽しい漫画です。
そして、なんとなくオタクあるある漫画を二分してしまった感が残ってますが、そここそが「わかり感」を左右するポイントのようだと気づきました。

801ちゃん、ヲタ恋、BL漫画家には彼氏や配偶者という異性を含めたオタクライフが描かれているのに対して、つづ井さんと2DKの登場人物たちは「彼氏とか結婚とかも大事だろうけど、今は大好きな推しのことを語れる同性のあなた / みんなと一緒に過ごす時間を大切にしたいし、それで満ち足りている」のです。
実生活において異性は会社のフロアと通勤途中にしかいない、オフ時間には自分の推しを眺めていれば満足、推しについて語る相手は同性が多い私の感覚に近いのは無論後者でした。
同じオタクエッセイ漫画でも、登場人物に彼氏・配偶者がいると、そうは言ってもあなたは「いる」じゃんよ? と一歩引いてしまう我。
彼氏・配偶者を持とうとしないことはゆゆしきこととわかっちゃいるけど、もうちょっと自由に好きな人を追いかけていたい。
(だって彼ピッピ出来たら毎日LINEしたり週に一度は会ったり記念日にはお祝いしたりいろいろ時間取られるようになるやん? ←推しに対しては毎日新着情報摂取したり番組チェックしたりエア誕生日会したりイベントには遠征したり同様のことは率先してできるのは置いておいて)
大好きな人は「眺め、愛でるもの」。
この漫画をより面白がれるのはそんなこじらせ気味の人かも。


恋愛モノはファンタジーやと思うことにした


バッサリと言い切るつづ井さんの感覚、わかる。



しかし一方で、全編通して炸裂するつづ井さんと様子のおかしな仲間たちの「自分が得た感動を果てしなく言語化する能力」を垣間見て、私はまだまだオタクなんかじゃなかったと謎の至らなさを感じさせられました。





【おまけ】自分の好きなジャンルをつづ井さん風に描いてみた

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(その後この2人で『PIECE 〜記憶の欠片〜』という映画も公開されましたがしっかりけしからんサービスシーンが入っていました。他に公式が攻めていた代表作品は平成ライダー第1作目のクウガですね。)


仮面ライダーWの頃は二次創作にも手を伸ばしていたので、つづ井さんが経験した
(友達に話しているオススメアニメの内容が)公式だったか自分の妄想だったか思い出せない
ということが私にも起こりました・・・。




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