2021年の誕生日は奈良でホカンスしてきたという話。

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今年の桜桃忌もとい自分の誕生日に奈良に行くことは、冬の間に決まっていた。
年明けに見つけた、自分の好きな映画を、映画館並の設備の貸切スペースで観られる「青丹座」さんの存在を知り、予約を入れていたからだ。
その時点で夏に、日本がどうなっているのかはわからなかった。
緊急事態宣言がオリンピックのために解除されるけれど、8月の日本がどんな状況になっているのかもわからない。
なので、個人で感染予防に気をつけることにして奈良行きは決行することにした。



本当は、奈良に行く前に茨城の実家にも帰省する予定でいた。
正月帰省を自粛して「4月のお父さんの誕生日に帰省することにする」としていたのが、4月になって急遽九州出張が入り、1ヶ月のうちにあっちこっち長距離移動するのは気分的に嫌だったので「私の誕生月に(会社的にも暇な時期だから)1週間休みをとって帰省するわ」としていたのだ。
それが緊急事態宣言が延長され、また、「そういえば今年は初盆だから夏休みに帰省しなきゃならないし、9月には1周忌があるし、そんなに頻繁に帰省するのは費用的にしんどいな」というわけで、6月の帰省を取りやめて自分のためだけの休暇を取ることにした。
4月の時点で、課長に「1週間まるっと休む宣言」をしてOKをもらえていたけれど帰省するわけではないので土日のほかに2日の休暇に留めた。
めんどくさい。



ホテルは直近になって決めた。
1年半ほど国内旅行も海外旅行もしていないので、旅行用資金はある。
ちょっと贅沢な時間を味わえるところを選ぼう。
奈良で。


ということでたどり着いたのが「セトレならまち」さんだった。

www.hotelsetre.com



ひとりでも高すぎない価格(別のホテルではひとり泊でも定員2名分でないと不可=2泊で20万円超だったりした)、立地、設備、サービス・・・・・・調べた限りすべて素敵だったからだ。
鹿も歩いている。



6月18日

本当は昼前には奈良駅について、いったん青丹座さんの場所を確認しランチという予定だったのが、何をどうしたわけか電車を乗り過ごし13時くらいの到着になってしまった。
場所確認ののちにランチをしたら14時くらいになってしまった。
8nosuさんの薬膳スープカレーはとてもおいしかったが、これが後に命取りとなった。

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ランチの後、チェックイン時刻前だったので荷物だけ預けようとホテルに寄ったら「もう部屋の準備ができている」ということでチェックインさせてもらえた。
物腰の柔らかいフロントさんがとても丁寧にホテル内・部屋の設備、食事時間などについて説明してくださった。
気分良くチェックインしたのち、東大寺に向かう。
数年ぶりの奈良は、商店街はすごく変わった印象を受けたがそれ以外は変わらず鹿もたくさん歩いていた。
でも、今回は耳の垂れた鹿を目撃できたのが特別感があってよかった。
ボスだろうか?
単に垂れているだけだろうか?


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東大寺は大仏も好きだけれど、阿吽の像が本当にかっこいい。

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それといつも「京都と違ってやっぱり奈良の建物はスケールが違うなあ。大きいなあ」とうきうきしていたものなのだが、今回は「大きいんだけど、やっぱり日本だなあ」と感じてしまった。
チベットやタイの寺院を現地で見てそのスケールを知ってしまったせいだと思う。
東大寺の大仏の身長は約28mらしいのだが、タイ・バンコクの寝仏像は46mなのだ。


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コロナによる密回避?ということで穴はくぐれないようになっていた。
まだイケる、と思っていただけに確認できなくて残念だった。


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ホテルから東大寺まで往復し小腹を空かせることができた、と思ったのだが、セトレならまちさんのディナーは手強かった。
薬膳カレーがまだおなかの中に残っている。苦しい。
しかし、おいしいのはもちろん、見た目も、それによるときめきも素晴らしく、おなかいっぱいだけど全部いただきたい~~~という気持ちしか起こらず、完食。


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部屋に戻ってからが本当に苦しくて、このおなかの苦しさはソウルひとり旅でチキン屋さんで2人前オーダーしてしまったあの時に匹敵する・・・・・・と、うんうん唸りながら横になっていたらそのまま21時まで寝てしまっていた。


この日はこれで終了。




6月19日

前日あんなに苦しかったのに朝はおなかが空いていた。
人間とはおそろしいものだ。
7時半から朝食。
手前の飛鳥汁がとても好みだった。


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8時半頃、青丹座さんに向かう。
青丹座さんについては別ブログに記載した。
mongolia.hatenablog.com


この日はずっと雨だったので、寄り道は鯛焼き屋さんだけにして昼にはホテルに戻る。
この鯛焼き屋さんは「こたろう」さんと言って、京都にも店を構えていたことがある。
私は京都の店に行ったことがあって店名を見て、もしかしたら?と寄ってみたら私の知っているおいちゃんが店主さんだった。
コロナの状況が落ち着いたら次は熱海に店を移そうと考えている、と話してくれた。


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当初から“おこもり”するつもりだったので、ホテル内をちょっと見て回った後はずっと部屋にいた。


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館内移動時に使う用の風呂敷バッグは鹿柄。

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2階には読書したりレコードが聴けるスペース。
こんなゆらゆらする椅子、自分では買えないのでしばらくゆらゆらして楽しむ。


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螺旋階段。
インスタで、下にいるお友だちがカメラを見上げて・・・・・・という映え写真をいくつか見かけたが私はひとりなので階段だけ撮った。

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部屋では雨音を聞きながらヨン・サンホ監督のグラフィックノベル『顔』を読んでいた。
なんとか1冊まるっと、内容をメモしながら読み切れたので満足。
後日、別ブログの方に<シノプシス>としてきれいにまとめたいと思う。


あっという間に17時となりディナーの時間。
この日はランチの量をぐっと減らしていたので、食事後に苦しむことはなかった。
この日の座席は調理室のすぐ前だったので、料理が出てくるまでの間にシェフたちのようすを眺めることができたのがよかった。
雨が強い日だったので、畑のようすを見に行くシェフさんもいた。
(レストランは中庭に面しており、シェフの畑もそこにあるのだ)


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誕生日だったのでデザートのプレートにおめでとうのメッセージが。
名前入りで。
こんなことって、これまでの人生にあっただろうか。
幼少期にはあったと思うけれど、記憶にない。
すごく誕生日らしいイベントに感動してしまった。
私はリアクションが薄い方なので、この気持ちが伝わってくれたかわからないが。
記念写真も撮ってくださった。


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食事後は少し休憩した後にチェッコリさんのオンラインライブ講座を視聴。
興味のある度合いとしては映像翻訳の方が大きいが、小説や漫画の翻訳にも興味がある。
翻訳というのは単に原語を日本語に当てはめるだけではなく、どの言葉を当てるか、そこに自分の知識と作品への理解が詰まっている。
同じ文章を何人かの人が訳しても、まったく同じ訳は出ないという。


入浴をしながらラジオ形式のYouTube番組を視聴。
ヨン・サンホ監督がゲストで出演していた書評チャンネルで、対象となっていたのが昼間に読んでいた『顔』だった。
2020年11月にアップされたものだ。
ヨン・サンホ監督回だというのに視聴回数が20回前後。
元々、認知度の低いチャンネルなのかな。
寂しいのでグッドボタンを押しておいた。
話している内容は全部理解できるわけではないが、ヨン・サンホ監督の声としゃべり方はずっと聞いていても飽きないので理解できなくても聞く。


入浴後もベッドの上で聞きながら寝オチしていた。



6月20日

ベッドもリネンもちょうどよい具合で、枕の柔らかさも最高である。
11時にはチェックアウトしなければならないと思うと悲しくなってきて、いつもよりゆっくり起床した。
よく晴れたので屋上にも出てみた。


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7時半が朝食時間だったのに、なぜか7時にレストランに降りていってしまいフロントさんに「はてな?」という顔をされてしまった。



レストランだけでなく、フロントでも、スタッフさんはいつも何かひと言かけてくださってにこにこできた2泊3日だったので、お礼の気持ちをこめてホテル利用アンケートもちゃんと書いた。
シェフさんからのお菓子箱には別にメッセージを書いて乗せた。


ディナー後に渡される部屋でつまむ用のお菓子箱。
二日間ともいただいた。


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セトレさんはサービスが本当に盛りだくさんだ。
宿泊者はすべて「サービス」として利用できる。
今回、利用しきれなかったのが本当に残念だった。
(写真は公式サイトより引用)

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チェックアウトするのが名残惜しくて仕方なかった。
また機会を作って滞在しに来よう。
ここは数日間「滞在」するのがいい場所だ。
そう思いながら京都行きの急行に乗りこんだ。



帰宅する途中も、この休暇の終わりが近づいていることが寂しくて、悲しくて、泣きそうになっていた。



在宅勤務で出社しなくてよいのとは違う。
有休を取っても自宅にいる。
それとは異なり、休暇をとって電車に乗って府外にちょっとした旅に出る。
それがこの1年半の中で特別だったんだろうか。



そういえば、この2泊3日中はiPadからTwitterとインスタはアプリごと削除して、LINEやメールの通知もOFFにして過ごした。
LINEとメールは確認したい時だけ見た。
Twitterを見て知らぬ間に30分経っていた、なんて時間がないだけで確実に精神的充実度があがったので、休暇後もしばらく戻さないでおいてみようかと思う。



以上が2021年の誕生日の記録だ。





エベレストベースキャンプで拾ってきた石など土産物コーナーにセトレさんのいいにおいのする木も置いた。


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shiba-fu.hatenablog.com



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