去年から楽しみにしていた宝塚歌劇雪組公演『るろうに剣心』、2月20日に観てまいりました!
あのビジュアルを見て、期待しかなかったるろファンです!
CDドラマ(緒方恵美さんバージョンの剣心)聴いたり、アニメはテレビ版全部とOVA追憶編・星霜編・新京都編を視聴したりしていました(維新志士への鎮魂歌は未見)。
実写版映画の1作目までは見ています。
キネマ版小説は追えてません。
これまで様々にメディアミックスされてきた『るろうに剣心』ですが漫画(原作)の方が好きで、宝塚はちゃんと観るのは今回が初めて―という人間の感想雑記です。
この日はあいにくの雨。
家から阪急に乗って宝塚まで約2時間・・・ちょっと遠いなあなどと思いつつも、いざ宝塚駅に降り立ってみると気分がアガってきているのが自分でもわかっておかしかったです。
駅からは「花のみち」を一直線。
建物からして乙女の世界。
私の中の夢の世界・歌舞伎座や松竹座とはまた違う類の夢の世界にこれから足を踏み入れるのだという胸の高鳴りを感じました。
劇場内にはお土産屋等のショップやカフェ、舞台メイクを体験できるところなんかもあって見どころたくさんだったのですが・・・
kageki.hankyu.co.jp
今回、私が観劇前にどうしても食べたかったのが2階「くすのき」のお食事です。
るろファンなら絶対コレ食べたいでしょ! 食べなきゃダメでしょ! 赤べこの牛鍋がコラボメニューとして出されているのです!
これから明治の東京へ、行ってきまーす😁✋#るろうに剣心 #takarazuka
劇場に到着したのが開演1時間前で、行列もできていて無事食べられるのか不安でしたがお店の方は思ったよりもスムーズに回転していて、ゆっくり味わって完食、開演15分前には余裕着席できました。
これから観劇の方は絶対食べた方がいいよコレ。
劇中の赤べこシーンでみんなが「ぎゅう!ぎゅう!」って歌って踊ってるの見てたら楽しくてかわいくて、さらに牛鍋も食べたくなってよだれわいてくるから!
とてもよいコラボメニューでした! 2,000円高くない!
まずはおなかが満たされた私の初・宝塚観劇。
これから最初から最後まで思い出す限り書いていきます。
ネタバレ的な感想もありますが、事前に知ってても知らなくても観劇時には特に影響ないんじゃないかと思います。
・客席は想像通り、女性が大半。でも、ジャンプ作品なのでお連れ様としての男性客以外のピン男性もちらほら。私のお隣のカップルさんは彼女さんが既に一度観劇されていて彼氏さんの方に「ここは引いちゃうかもしれないけど、そこは流していいので!」等、見どころ解説されてました。私も参考にさせていただきました。
・写真満載かつそれなりの厚みあるパンフレットが1,000円。安い。今回のるろキャラビジュアルは完璧なので手元に残しておくべき。
・インタビューページを眺めていて、剣心役の早霧せいなさんと好きなるろキャラが同じで嬉しかった(雪代縁がお好きとのこと)。
・やっぱり剣心はこの感じ! アニメの涼風真世さんの声のイメージが当たり前になっている身としては剣心は女声、それでこそ剣心なのです。開演前のナレーションから「け、剣心がリアルにこの場所にいるのだ・・・!」と感動を抑えきれなかった。声だけでなく、女性が演じるからこその華奢さ、身長の低さも重要ポイントです。薫殿との身長差の無さ、大事! 完璧なルックス、立ち居振る舞いと「おろ~」のギャップもイメージ通り。宝塚でもこんなコミカルな演技、ありなんですね。
・緋村抜刀斎も冒頭から出てきて脳内では「抜っちゃん」祭り。名(迷)台詞「今日も元気で殺(や)ってます」はありませんでしたが、ポニーテール振り乱す幕末時代の抜っちゃんの殺陣は素敵でした。
・東京編での「抜刀斎騒ぎ」説明のために抜っちゃんシーンは必要だっただろうが、その後の展開含め全体的に巴さんまで出す必要はあったか? それを言うと清里もなのだけれど、頬の十字傷の説明必要かなあ? 伝説の剣士のトレードマークってだけでも全く構わないって思ってしまうのだけれど。剣心と薫殿のラブストーリーを展開するにあたって、何かにつけ「過去の象徴」である巴さんまで出すのはちょっと盛り込んじゃったなあという印象でした。剣心が薫殿に惹かれていくのは「人の過去なんて関係ないわ」っていう真っ直ぐさ、眩しさ、東京編ではまずはそれだけでいいじゃないかと。
・第一、剣心と薫殿の間にラブが芽生えるのが早すぎる。しかし、そこは宝塚ファンタジー、お芝居だからよいのであろう。薫殿が「どうして剣心の前だと素直になれないの」とひとり歌うシーンではバックに剣心のどデカい映像が流れてきて、あまりにもアニメ的な乙女な演出にニヤニヤが止まらないっ。そして、最後の最後はやっぱり薫殿の方から「言わせちゃう」あのズルい感じもちゃんとストーリーに盛り込まれていたので終わりよければ全て良しでした。
・今回、剣心の恋敵役で登場した完全オリジナルキャラクター・加納惣三郎。維新後の名前はジェラール山下。ジェ、ジェラール・・・。惣三郎というと他の作品の「前髪」「ホモォ・・・┌(┌^o^)┐」のイメージが強いのですが(新選組に限らず、歴史人物描写・キャラ付けへの司馬遼太郎作品の影響って大きいですよね。あと惣三郎といえば大島渚監督映画『御法度』のイメージも大)、宝塚版は恋に囚われる美しい青年でした。ただ、その恋もとってつけたような設定に感じてしまったのは普段から「恋よりも男たちの燃えるドラマ」を求めているせいか。あと、薫殿におフランス行きを勧めたりなんだか胡散臭い。しかし、敵役感、分厚かったです。
・ウェブ上で流れるコアなファンの方の感想がすごい。剣心の逆刃刀の納刀の仕方の出来の良し悪しにまで言及している。
・なにげに嬉しかったのは桂さんの髪型もちゃんと再現されていたことでしょうか。あの「ぴよん」とひと筋出てる髪の毛。
・赤べこでの左之助登場シーン。殺陣で市川猿四郎さんが入られていた影響かどうなのかはわからないけれど、弥彦がツケを打っての歌舞伎調演出。長ぇ。斬馬刀を使うシーンも少なく。女性でアレを振り回すのもちょっと嘘くさく見えてしまうからそれはそれでいいのかな。あと、燕ちゃんがぎゃんカワでした。
・弥彦と薫殿の掛け合いが賑やかで楽しい。いい雰囲気。弥彦のちびっこ感がとんでもなく愛おしい。こんな小さな子がゆくゆくは剣心の剣を継ぐんだよなあと思うと胸熱。
・斎藤さんが素晴らしいルックスでドキドキする。でも、しゃべり過ぎな印象。お芝居だからしゃべらなきゃいけないものね。仕方ない。「阿呆が」て台詞あった? もしかして聞き逃してしまってたかしらん。 でも、カッコよかった。美は正義。左之との掛け合いも欲しかったところ。
・コスプレ感満載なゴツ襟・超ロングコートを完璧に着こなし、存在感も「お頭」だった蒼紫様も素晴らしかった。小太刀二刀流も出してきてくれて最強でしたありがとうございます。
・事前に「2幕はいい!1幕目を乗り越えよう!」という内容のツイートを見ていたので衝撃は少なかったものの第1幕目は想像以上にキャラや設定の説明がメインでした。歌でいろんなことを説明してくれるのが新鮮。神谷活心流奥義の型まで歌で説明。「悪・即・斬!」も体操できそうなくらいリズミカル。
・ストーリーの軸になっているのが東京編ということで、お馴染みガトリング砲はしっかり登場。これがなくっちゃあ! そして、後半は武田観柳様がおいしいところをかっさらっていきました。誰がやってもゲスくてイカれてて、それでいて愛嬌のあるキャラクターになる観柳ってすごいと思うの。スキ! 彩凪翔さんは「ガトガトの人」として私の記憶に残るであろう。
宝塚「るろうに剣心」当日券の列は8時30分現在、11時公演が150人超え、15時公演が50人。つまり合わせて200人超過。恐るべし。
— 雅哉 (@masayahan) 2016, 2月 20
・宝塚初体験の私。今回は事前に「京都演劇界において宝塚観劇と言えばPさん!」という方にチケット争奪戦がどのようなものかお聞きして臨んだので、とりあえず一般発売日に2階席を押さえましたが、常連さんはとにかく1階のお高い席を押さえるそうですね。行ってみて理解。宝塚の舞台は「私の愛しいあの方を間近で感じて観たいもの」なんですね。2階席でも全然楽しめますが、好きになってきたらそりゃあ間近で観る方が楽しいわ。そういう舞台構造になっていた。
・『るろうに剣心』、原作ファン宝塚知識なしでもとっても楽しかったのですが、フィナーレまで見て「うむむ、私が観たのは宝塚歌劇なのだなあ」という感想が残りました。物語が終わって始まるフィナーレ。甲高い掛け声響くロケットダンス、トップのお二人の熱情溢れるダンスからの熱いキッス。衣装もキラキラのTHE 宝塚。幕切れ、他の方は役の衣装のところ、早霧さん・咲妃さん・望海さんはキラキラ衣装。なんというか、そのスター感を前面に出す感じ、これが宝塚なのかあとここで改めて実感したというか。ついさっきまでその人が演じていた役のことを見ていたのに、いっきにその中の人をあらわにされて戸惑ってしまったというか。他のお芝居も「この人がやるから」で観には行くんだけど。慣れてきたらそこが好きになっていくんだろうけど。
るろ剣キャラを演じる宝塚を観に行ったという気持ちの方が大きく残っちゃった。いや、そこが宝塚なんだろうけど。
宝塚以外の人たちがやったらそこは違う感があったわけで。
・そういうもやもやは別として、とにかくるろ剣を「宝塚で」やってくれたことはとてもとても嬉しかった。
【今回のノート】
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